【施策情報】厚生労働省「平成30年度 障害福祉サービス等報酬改定の基本的な方向性について」のご紹介

投稿日:2017/12/14

 

厚生労働省 障害福祉サービス等報酬改定検討チームにより、平成29年12月8日、

「平成30年度 障害福祉サービス等報酬改定の基本的な方向性について」

が取りまとめられました。今回は、その概略をご紹介していきたいと思います。

 

※厚生労働省ホームページ本資料掲載サイト

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syougai.html?tid=446935

 

本資料は、改正障害者総合支援法が平成 30 年4月1日に施行されるのと同日に行われる、平成 30 年度障害福祉サービス等報酬改定について、その改定に係る基本的な方向性についてまとめられたものです。

 

 大項目(目次)

1.障害者の重度化・高齢化を踏まえた、障害者の地域移行・地域生活の支援等

2.障害児支援のサービス提供体制の確保と質の向上(医療的ケア児への対応等)

3.精神障害者の地域移行の推進

4.就労継続支援に係る工賃・賃金の向上や就労移行、就労定着の促進に向けた報酬の見直し

5.障害福祉サービス等の持続可能性の確保と効率的かつ効果的にサービスの提供を行うための報酬等の見直し

6.その他

 

 

「1.障害者の重度化・高齢化を踏まえた、障害者の地域移行・地域生活の支援等」

 

(1)重度障害者や高齢の障害者等の地域移行・地域生活を支援するためのサービスの評価

①重度訪問介護における入院中の支援内容として、障害支援区分6の者を対象とし、ヘルパーはコミュニケーション支援等の行為を提供する。基本報酬の設定として、報酬単価は在宅時のサービスを基本とする。

②共同生活援助において、1つの建物への入居を20人(10人+10人)まで認めた新たな類型を創設し、短期入所(1~5人)の併設を必置とするとともに、世話人の手厚い配置や、看護職員の配置等を評価する。

③生活介護において、医療的ケアが必要な障害者を一定以上受け入れ、看護職員を2人以上配置した場合について、新たに評価する。

④短期入所において、医療的ケアが必要な障害児者の受入れを支援するため、新たな報酬区分として、「福祉型強化短期入所サービス費」(仮称)を創設し、看護職員を常勤で1人以上配置すること等を評価する。

 

(2)自立生活援助の報酬・基準の設定【新サービス】

①サービス対象者

障害支援区分全般をサービス対象者とする。

②職員配置

支援提供職員と、サービス管理責任者を配置する。なお、他の障害福祉サービス事業所等との兼務を可能とする。

③基本報酬・加算

一月あたりの包括報酬とする。なお、良質な支援体制等について加算を設ける。

 

(3)地域生活支援拠点等の整備促進、地域移行・地域生活を支援するための生活の場の確保等

①相談の機能、緊急時の受け入れ・対応の機能、体験の機会・場の機能、専門的人材の確保・養成の機能、地域の体制づくりの機能について、新たに加算等により評価する。

②介護保険事業所が共生型事業所として障害福祉サービス事業所の指定を受ける場合の基準と報酬を設定する。

 

(4)その他の障害福祉サービス等の報酬改定

①同行援護

基本報酬の一本化、盲ろう者等重度者への支援に対する評価

②施設入所支援

夜勤職員配置体制加算の充実

③自立訓練(機能訓練・生活訓練)

障害種別による利用制限の撤廃、視覚障害者の歩行訓練等を生活訓練として実施するための見直し

 

 

「2.障害児支援のサービス提供体制の確保と質の向上(医療的ケア児への対応等)」

 

(1)医療的ケア児への支援

①障害児通所支援・福祉型障害児入所施設において、一定の基準を満たす医療的ケア児を受け入れるために看護職員を加配している場合に、新たな加算として評価する。

②医療的ケア児の支援のため、外部の看護職員が事業所を訪問して障害児に対して長時間の支援を行った場合等について、新たに評価する。

③短期入所における福祉型強化短期入所サービス費の創設【再掲】

 

(2)障害児入所支援・障害児通所支援のサービスの質の向上

①人員配置基準以上に手厚い配置をしている場合に、新たな加算として評価する。

②保育士等の福祉職員を人員配置基準以上に手厚い配置をしている場合に、新たな加算として評価する。

③支援の質の確保を図るため、放課後等デイサービスと同様に人員配置基準及び運営基準を見直す。

④放課後等デイサービスについて、利用者の状態を勘案した指標に基づき基本報酬を区分する。また、児童発達支援について、主に未就学児を支援する場合、学齢期児を支援する場合に応じ、基本報酬を区分する。

⑤加算・減算の見直しとして、指導員加配加算等の見直し、児童発達支援センター等における加配加算の創設、重症心身障害児に対する欠席時対応加算の拡充、自己評価結果未公表減算の創設等の見直しを行う。

 

(3)保育所等訪問支援の適切な評価

①質の高い訪問支援員を確保した場合の訪問支援員特別加算を増額する。

②児童発達支援管理責任者が、初回又は初回の属する月に保育所等の訪問先との事前調整やアセスメントに同行した場合に、新たな加算として評価する。

 

(4)居宅訪問型児童発達支援の報酬・基準の設定【新サービス】

①サービスの対象者

重症心身障害等の重度の障害により外出が著しく困難な場合や免疫抑制剤の服薬により感染症にかかりやすく重篤化する恐れのある場合など、障害児本人の状態を理由として外出ができない場合をサービスの対象者とする。

②職員配置

保育士など有資格者であり、かつ、障害児に対する直接支援の経験が一定程度ある者を訪問支援員として配置する。その他人員や設備基準については、保育所等訪問支援と同様とする。

③基本報酬・加算

基本報酬は保育所等訪問支援と同様とし、訪問支援員特別加算、通所施設への移行支援(引継業務等)を評価する加算などを設ける。

 

 

「3.精神障害者の地域移行の推進」

 

(1)地域生活支援拠点等の整備促進及び地域移行・地域生活を支援するための生活の場の確保等【再掲】

 

(2)自立生活援助の報酬・基準の設定【新サービス】【再掲】

 

(3)グループホームにおける長期入院精神障害者の受け入れの促進

共同生活援助において、精神科病院等に1年以上入院していた精神障害者の入居後の相談援助や個別支援等について、新たな加算として評価する。

 

(4)地域移行支援及び地域定着支援の利用促進

①新たな報酬区分として、「機能強化型地域移行サービス費」(仮称)を創設する。

②緊急時支援費について、深夜・早朝時間帯の電話対応について、新たに評価する。

 

(5)就労系・訓練系サービスにおける医療観察法対象者の受け入れの促進

就労系・訓練系サービス事業所が、精神保健福祉士を職員として1名以上配置すること又は病院・他の事業所等との連携により、精神保健福祉士が事業所を訪問して医療観察法対象者を1日2時間以上支援した場合について、新たな加算として評価する。

 

 

「4.就労継続支援に係る工賃・賃金の向上や就労移行、就労定着の促進に向けた報酬の見直し」

 

(1)就労移行支援及び就労継続支援のサービスの質の向上

①就労移行支援において、就職後6か月以上定着した者の割合に応じた基本報酬にするとともに、過去2年間移行実績が無い場合は、現行よりも高い減算割合とする。

②就労継続支援A型において、平均労働時間に応じた基本報酬とするとともに、現行の短時間利用減算は廃止する。

③就労継続支援B型において、平均工賃に応じた基本報酬とするとともに、目標工賃達成加算の見直しを行う。

④その他として、以下を新たな加算として評価する。

●就労移行支援における福福祉専門職員配置等加算において、作業療法士を配置

●就労継続支援A型にいて、利用者の賃金向上を図るための「賃金向上計画(又は経営改善計画書)」を作成し、当該計画の達成に向けて取り組む指導員を常勤換算で1以上配置

 

(2)就労定着支援の報酬・基準の設定【新サービス】

①サービス対象者

生活介護、自立訓練、就労移行支援又は就労継続支援を利用して一般就労した障害者とする。

②職員配置

就労定着支援員について、常勤換算方法による配置数とし、資格要件は定めないこととする。

③基本報酬・加算

支援期間(最大3年間)の就労定着率に応じた1月当たりの包括報酬とするとともに、現行の就労移行支援における就労定着支援体制加算は廃止する。

④指定要件・支援内容

過去3年において平均1人以上、障害者を一般就労に移行させている指定事業者(生活介護、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援)とする。 等

 

 

「5.障害福祉サービス等の持続可能性の確保と効率的かつ効果的にサービスの提供を行うための報酬等の見直し」

 

(1)効率的かつ効果的にサービスの提供を行うための報酬等の見直し

①短期入所における長期利用の適正化として、利用限度を設ける。(連続利用30日まで。年間180日を目安にする。等)

②生活介護における開所時間減算の見直しを行う。(4時間未満は50%。4~6時間未満は70%。等)

③ 就労移行支援における一般就労定着実績に応じた基本報酬の設定【再掲】

④ 就労継続支援A型における平均労働時間に応じた基本報酬の設定【再掲】

⑤ 就労継続支援B型における平均工賃に応じた基本報酬の設定【再掲】

 

(2)計画相談支援・障害児相談支援における質の高い事業者の適切な評価

①モニタリング実施標準期間を見直し、モニタリング頻度を高めるとともに、モニタリング時以外にも、毎月のサービス利用状況をサービス提供事業者から特定相談支援事業者・障害児相談支援事業者に報告する。

②相談支援専門員1人当たりの担当件数の設定し、当該件数を超えた場合は、基本報酬を減算する。

③計画相談支援の基本報酬を見直す。

④特定事業所加算の拡充として、新たに主任相談支援専門員(仮称)の配置を含む類型を設ける。

⑤その他加算の創設として、関係機関との連携や、丁寧なモニタリング等について新たな加算として評価する。

 

 

「6.その他」

①福祉専門職員等配置加算において、公認心理師の配置を新たに評価する。

②区分を、現行の7区分から8区分に見直し、介護報酬の地域区分に合わせる。

③公立減算を存続する。

④自治体間の不均衡を踏まえ、国庫負担基準の見直す。

 

 

 

以上、平成30年度報酬改定に向けた方向性についての概略をご紹介しました。