【施策情報】幼児教育の無償化等を含む「新しい経済政策パッケージ」が平成29年12月8日閣議決定されました(その2)

投稿日:2017/12/12

 

政府は、平成29年12月8日に、「人づくり革命」及び「生産性革命」を柱とした、

「新しい経済政策パッケージ」を閣議決定しました。

 

※内閣府ホームページ「新しい経済政策パッケージ」掲載サイト

http://www5.cao.go.jp/keizai1/package/package.html

 

今回は、その全体のうちの「第3章 生産性革命」~「第4章 現下の追加的財政需要への対応」の概要について、ご紹介します。

 

 

「第3章 生産性革命」について 

 

1.中小企業・小規模事業者等の生産性革命

 

(1)中小企業・小規模事業者の投資促進と賃上げの環境の整備

●「ものづくり・商業・サービス補助金」等の予算措置を拡充・重点支援する。

法人税の負担を軽減する措置を講じる。

●3年間で全中小企業・小規模事業者の約3割に当たる約100 万社のITツール導入促進を目指す。 等

 

(2)事業承継の集中支援

事業承継税制については、将来経営環境の変化にもかかわらず過大な負担が生じうる猶予制度や、深刻な人手不足の中で求められる雇用要件等が、制度の活用を躊躇する要因になっているとの指摘を踏まえ、抜本的な拡充を実現する。 等

 

(3)下請取引適正化に向けた取組拡大

●改善状況の大規模調査(6万社超)を本年度中に実施するとともに、下請Gメンによる聞き取り調査(2千社超)等を行う。

●自主行動計画や下請ガイドラインの策定業種の拡大(自主行動計画:8業種→12 業種)を図る。 等

 

(4)中小企業等を支援する機関の機能強化

●商工会・商工会議所の支援を受けて、販路開拓等に取り組む小規模事業者を支援する。

●金融仲介の発揮状況を表す客観的な指標群(KPI)の来年夏までの策定・公表する。 等

 

(5)地域中核企業等による地域経済の活性化

●地域経済牽引事業の担い手の候補となる地域の中核企業 2000 社程度(「地域未来牽引企業」)を年内に選定・公表する。 等

 

(6)地方創生の推進

●地方におけるSociety 5.0 に向けた生産性革命の取組を推進する。 等

 

(7)中小企業向けの特許料金の一律半減

●全ての中小企業の特許料金を半減する。このための法案を次期通常国会に提出する。

 

 

2.企業の収益性向上・投資促進による生産性革命

 

(1)賃上げ及び設備・人材投資の加速

●集中投資期間中、賃上げや設備投資に積極的な企業に対しては、法人の利益に対する実質的な税負担を、国際競争において十分に戦える程度まで 軽減する。 等

 

(2)コーポレート・ガバナンス改革

●2018 年6月の株主総会シーズンまでに、企業による取組を促す ための「ガイダンス」を策定するとともに、必要なコーポレートガバナンス・コードの見直しを行う。

●環境情報等の企 業経営に係る情報開示基盤の整備、投資家と企業が対話する「統合報告・ ESG対話フォーラム(仮称)」等の速やかな創設を行う。 等

 

(3)大胆な事業再編の促進

●リスクマネーの供給強化や、大胆な事業再編を行う際の株式対価M&Aの促進に必要な措置を講じる。

 

 

3.Society 5.0 の社会実装と破壊的イノベーションによる生産性革命

 

(1)規制の「サンドボックス」の制度化

●関連規制が直ちに適用されない環境の下で実 証を行うことができること等を内容とするプロジェクト型の規制の「サ ンドボックス」を創設するための法案を次期通常国会に提出する。 等

 

(2)第4次産業革命の社会実装と生産性が伸び悩む分野の制度改革等

 

①自動走行

無人自動走行による移動サービスを 2020 年に実現する。

●高速道路で のトラック隊列走行を早ければ 2022 年に商業化することを目指す。 等

 

②健康・医療・介護

ⅰ)オンライン資格確認の仕組み、データ利活用基盤の構築

ⅱ)遠隔診療

ⅲ)自立支援介護の促進、介護のICT化ロボット・センサーの活用

 

③金融・商取引分野

金融商取引関連法制について、イノベーシ ョンの促進と利用者保護のバランスをとりつつ、現在の業態別の法体系を機能別・横断的なものにするための検討に、2017 年度中に各省庁連携し て着手する。 等

 

④建設分野

i-Construction について、2019 年度までに橋梁・トンネル・ダム工事や 維持管理、建築分野を含む全てのプロセスに対象を拡大するとともに、中小事業者や自治体への適用拡大を目指して3次元データの活用やICT 導入を強力に支援する。 等

 

⑤運輸分野

● 小型無人機(ドローン)について、来年に山間部等における荷物配送を実 施し、2020 年代には都市でも安全な荷物配送を本格化すべく、補助者を 配置しない目視外飛行や第三者上空飛行など高度な飛行を可能とする技 術開発や制度的対応を進める。 等

 

⑥農林水産分野

●意欲と能力のある林業経営体に経営を集積・集約化する新たな森林管理システムの整備等のための法案を次期通常国会に提出する。 等

 

⑦観光・スポーツ・文化芸術

●旅行業における旅行者の安全性向上のための情報の一元管理システムの 開発に今年度中に着手する。 等

 

(3)イノベーション促進基盤の抜本的強化

 

①Society 5.0 の本格実装に向けた戦略的イノベーションの推進

● Society 5.0 に向けて新たな技術等の社会実装を促進するため、産業革新機構について、政策的ガバナンスを確保しつつ機動的な投資を可能とする。 等

 

②若手研究者の活躍促進

●エフォート管理や業績の評価及び処遇への反映等の基本原則の設定、クロ スアポイントメントや年俸制の導入、自ら外部研究費を獲得する力を身に つけるべきシニアから今後活躍が期待される若手への本務教員ポストの 振替や、シニア教員の流動性の向上等メリハリある処遇を含め多様なキャ リアパスを踏まえた仕組みなど、人事給与マネジメントシステムの改革の 在り方について検討を進める。  等

 

③大学のイノベーション拠点化

●一法人複数大学化等の組織再編を含め、イノベーションを軸とした国公私 立の枠を超えた大学の連携や統合・機能分担の在り方について来年度中ま でに成案を得て、所要の改革を進める。 等

 

④官民資金のイノベーションの促進

400 兆円を超える民間留保資金をイノベーシ ョンへの投資へと誘導する。 等

 

⑤国際技術標準の獲得

●日本工業規格 (JIS)のサービス分野への拡大を図る工業標準化法改正案を次期通常 国会に提出する。  等

 

⑥イノベーション政策の一体的推

●各省庁の関連データを3年以内に連結する。 等

 

(4)Society 5.0 のインフラ整備

 

①通信インフラの強化

ⅰ)電波制度改革

ⅱ)第5世代移動通信システム(5G)の実現・活用

ⅲ)大容量国際通信インフラの整備

 

②データ共有・連携基盤の構築

ⅰ)官民データの共有・連携の促進等

ⅱ)データ連結を促す共通語彙基盤の形成・共通市場創

著作権法に おける柔軟な権利制限規定の整備、及び不正競争防止法におけるデータの 不正な取得・使用・提供に対する救済措置の創設のための法案を、それぞ れ次期通常国会に提出する。  等

 

③サイバーセキュリティ対策の強化

●本年度中に、実態把握、対策の 実施・周知等の取組を推進する官民連携の枠組みを構築して、ボット(I oT機器を外部から遠隔操作するための不正プログラ)の撲滅を推進し ていく。 等

 

④社会資本整備

所有者不明土地の利活用を円滑化する仕組みや散在する空き地等の集 約再編を促進する仕組みの創設等を内容とする法案を次期通常国会に提 出する。 等

 

⑤大胆な省エネ・再エネ投資の促進等

●複数 事業者が連携した取組、省エネノウハウを有する民間企業による中小企業 の省エネ支援、コスト低減に向けた再エネ技術開発、地域の資源を活かし た再エネ供給等を推進する等、予算・法律等の施策を講じ、省エネ投資・ 再エネ導入を最大限進める。 等

 

(5)成長分野への人材移動と多様で柔軟なワークスタイルの促進

 

①個人の力を引き出す雇用・教育環境の整備

労働移動支援助成金(「雇用保険二事業」)等について、人材のキャリアア ップ・キャリアチェンジを後押しすることに重点化して再構築する。

●社会人が各ライフステージで実効性のある学び直しを行うことができる よう、公的職業訓練(「雇用保険二事業」等)や教育訓練給付(雇用保険 の「失業等給付」)により支援する。  等

 

②多様で柔軟なワークスタイルの促進

フリーランスやクラウドソーシングなどの雇用関係によらない働き方に ついて、実態や課題の把握等に取り組み、その結果を踏まえつつ、来年度 から、労働政策審議会等において、法的保護の必要性を含めた中長期的な 検討を進める。

 

③解雇無効時の金銭救済制度の検討

労働政策審議会において法技術的な論点についての専門的な検討に着 手し、同審議会の最終的な結論を得て、所要の制度的措置を講じる。

 

(6)ベンチャー支援強化

●今年度中にStartup Japan(仮称)を開始し次を行う。

①グローバルに勝てるベン チャー企業を選定して集中支援を行う。

②量産化に向けた設計・ 試作の試行錯誤ができる場の提供。

③海外展開支援を行う。

④海外ベンチャーの国内への呼び込みを強化する。

 

●外国人起業家の更なる受入れ拡大に向けて、起 業に向けた準備のため最長1年間の在留期間を付与する等の入国管理制 度上の措置を講じるなど、起業活動を支援する「スタートアッ プ・プログラム(仮称)」を来年度中に開始する。  等

 

(7)行政からの生産性革命

 

①デジタル・ガバメントの推進

●行政手続そのものの見直しや行政手続コストの 20%以上 の削減(2020 年3月までに実現)と並行して、年内に政府横断的な「デジ タル・ガバメント実行計画」を取りまとめる。 等

 

②マイナンバーカードの利活用推進

●マイナンバーカードを活用した医療保険のオンライン資格確認2018 年 度から段階的運用開始、2020 年度から本格運用) 等

 

③法人設立手続オンライン・ワンストップ化

●世界最高水準の起業環境を目指して、法人設立に関して、利用者が全手続 きをオンライン・ワンストップで処理できるようにするために、具体策と実現に向けた工程について今年度末までに成案を得 る。

 

(8)海外の成長市場の取り込み

● 11 か国によるTPP協定の発効に取り組み、参加国・地域の拡大の議論 を進める。本年7月に大枠合意した日EU・EPAの早期署名・発効に努める。 等

 

 

「第4章 現下の追加的財政需要への対応」について 

 

平成 29 年度補正予算を編成する。

●その際、「生産性革命」に向けて、特に生産性の低い業種や中堅・ 中小企業・小規模事業者に対して集中的な支援を図るため、ものづくり・商業・ サービス経営力の向上IT導入の支援等を行う。

●また、「人づ くり革命」のうち、「子育て安心プラン」の前倒し実施のための保育所等の整備 の支援の措置等を講じる。 等

 

 

 

以上です。

中小企業支援や、IT化の取り組みが、特に印象的です。第4章では、今年度補正予算にも触れられており、この年末、要チェックです。

 

 

その1はこちらをクリック